2010.02.26 Friday
以下、式の流れなどは
「やくしま」の時の記事を参考にして頂くとして…
まずは総監が到着。栄誉礼を受けるところから。
そして引渡証・受領証の交換が終わり、マストに掲揚されていたユニバーサル造船の社旗を降下。
いよいよ自衛艦旗授与。
艇長に自衛艦旗が授与され、乗員が乗艦します。
艇長乗艇。マストに翻る長旗。
乗員が艇尾に整列後、「君が代」の吹奏にあわせて自衛艦旗および艇首の国旗を掲揚。
総監が乗艇し、訓示。
この後艇長より状況報告を受け、艇内を巡閲します。
後に総監が艇を下り、自衛艦旗授与式は終了。
一度祝賀会のためこの場所を離れ、祝賀会終了後に再び出発見送りのため岸壁へ。
「やくしま」の時と違い、今回はタグボートがついています。
そしていよいよ出発式。
花束贈呈の後、艇長の挨拶及び出港報告。
そして出港用意。
挨拶といい、なかなか陽気な艇長さんのようです。
出港用意の合図から各所の掛け声まで、なかなか明るい艇になりそうな予感。
そしていよいよ出港。
「帽振れ」で出港していきます。
横須賀で武器弾薬、装備品等の積み込みを行った後、「やくしま」同様佐世保に回航され、実践に配備されます。
ここまでとりあえず雨に降られずに済んだ…というのも艇内に陽気な空気が流れていた理由のひとつでもあるかもしれません。
この「たかしま」、「ひらしま」型掃海艇の最終艇であり、かつ日本で建造される木造掃海艇の最後の艇でもあります。
掃海艇…というのが、金属に反応する機雷を処分する…というのが役割であるため、ボディに金属を使用するのはとても危険。
なので今まで木造にこだわり続けていたのですが、より耐久性が高く、ボディの軽量化が期待出来るFRP樹脂素材に切り替わることになっています。
すでに2隻が建造に入っているはずですが、そうした流れの中で「木造掃海艇」新造の流れにピリオドが打たれることになったのだとか。
建造会社の「職人」にとっては思い入れが深く、かつ少し「寂しい」想いを抱くことになるのでしょう。
横須賀地方総監部に贈呈された、「たかしま」の楯が、それを物語っているようです。
左上に「JMSDF Final Wooden Minesweeper MSC603 TAKASHIMA」の文字が。
日本には、「やえやま型掃海艦」という、純然たる新規設計・建造の艦としては「世界最大」(出典:Wikipedia)の艦を保有しており、木造船舶の建造技術についてはレベルの高いものを持っていたはず。
時代の流れとはいえ、その伝統が失われるのはちょっともったいない気もします…。